日本企業のサプライチェーンはいま、米中対立をきっかけに強まる各国の経済安全保障政策により不確実性が高まっています。そのリスクは製造業のみにかかわらず、グローバルにビジネスを展開している、あるいは海外の企業と何らかの取引関係のあるすべての企業にかかわる問題です。本稿では、経済安全保障政策によって深刻度を増すサプライチェーンリスクがどのようなものなのか、概要を示すとともに、サイバーセキュリティの観点において、そのリスクにどう対応していくべきかの方向性を示します。